FC2ブログ
2019 / 01
≪ 2018 / 12 - - 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 - - 2019 / 02 ≫

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

 太陽が真上に上ってきたお昼頃、アリシアはアカデミーで行っている
 学園祭を見回っていたのでした。
 
 家を出たときにはリニスを除く家族全員で
 アカデミーへと向かったのでしたが、
 途中でフラットとはぐれてしまい、フェラーリは学生時代に
 お世話になった先生の所へ向かい、
 ケーニッヒはリニスのクラスが出している
 ケーキが気になっていたため先にリニスのところへ向かったのでした。

 そのためにぽっかりと時間が空いてしまったため、せっかくなのでいまだ
 アカデミーに在学している後輩のところへと向かったのでした。
 アリシアは今回の学園祭での目玉の一つであるカプラ喫茶の中へ
 入って行ったのでした。

 “カランカラン”
 
 ドアを開けて中に入るとカウベルの音が響き渡り、中にいたカプラの
 コスプレをした生徒たちが一斉に出迎えてくれたのでした。

「いらっしゃいませ、ようこそカプラ喫茶へ」

 学生のコスプレ程度に考えていたアリシアなのでしたが、
 しっかりとした挨拶やきっちりとした動きに
 関心したのでした。
 そして、その中にいたディフォルテ-のコスプレをしている生徒に
 声をかけたのでした。

「こんにちは、なかなかの繁盛ぶりですわね……」

「あ、約束通りセンパイ来てくれたんだ~!
 いらっしゃいませ、こんにちは 」

 アリシアが声をかけた生徒は一瞬とまどった様子なのでしたが、
 アリシアだと気付くと、元気よく声をかけてきたのでした。

「お久しぶりじゃないですか、
 直接会うのはしばらくぶりですが、元気にしてましたか? 
 私は元気いっぱいですよ!!
 あ、来るならご家族の方と一緒だと思ったんですけどおひとりですか?
 もしかして一足先に私たちのところに来てくれたとか……」

 アリシアに対して勢いよくマシンガントークで話しかけてきたのでしたが
 アリシア自身は特にあわてず、手慣れた感じで対応をしたのでした。

「ふふっ…… ちょっとみんなと離れてしまったので
 わたくし一人だけなのですわ。時間も少し取れたので、
 ちょうどよかったのであなたの顔を見に来たのですわ」

「えっ! ほんとですか、感激です~~~~。
 あ……と、いうことは今はお時間は大丈夫ということなんですよね?」

 少し落ち着きがない状態で、
 体いっぱいで喜びを表現していたのでしたが、
 少し思うところがあったのか、
 少し思いつめた表情でアリシアに問い返してきたのでした。
 それに対し、アリシアは

「ええ、大丈夫ですわ」

 と、答えたのでした。
 そのアリシアの姿を見て、なにやら考え込んでいたのでしたが
 一呼吸”むんっ”と、気合を入れて何やら少々たくらんでいる顔で
 アリシアを見たのでした。

「えと…… センパイ、先に言っておきますね、ごめんなさい」

「はい?」

 アリシアは何のことやら……と、首をかしげたのでしたが、
 次の瞬間……

「~~~すぅ! 確保―――――――!!」

 アリシアはいきなり叫んだことに驚いた様子なのでしたが、
 その声を聞き、周りにいた生徒たちがあれよこれよと、
 アリシアを包囲し、
 あっという間に裏口の中へと連行していったのでした。

「え、ちょっ、何事ですか~~~~」

 “パタン”と、裏口のドアが閉まり、
 アリシアの叫び声が周囲を木霊していたのでした。

 そして数分後……

「うっわぁ~~~。センパイ、やっぱ素敵です~~~♪」

 そこには周りのカプラのコスプレ姿と同じ、カプラの制服を着た
 アリシアの姿がたたずんでいたのでした。
 いつもと違って髪型まで違う風にセットされ
 メイクもきっちりとされたため、
 周りのカプラの姿以上にひときわ目立っていたのでした。

「もう…… いきなり連れてきてこんな格好にするなんて……
 ちょっとひどいですわ」

「えへへ~~、ごめんなさーい」

 多少強引なことにがっくりと肩を落としたアリシアなのでしたが、
 それでもきれいに着飾ってくれた事は素直にうれしかったため、
 少々からかいっぽく抗議の声をあげたのでした。
 
「それで、何故このようなことをしたのですか?」

 アリシアは急に連行されて、
 四の五の言わずカプラの制服に着替えさせられた事について、
 聞き返したのでした。

「むふふ…… 私は知ってるんですよ~、センパイが1年生のときに
 メイド喫茶をやって、
 センパイのメイド姿が大変人気だったことを。
 老若男女問わずすごい人気だったみたいじゃないですか~」

「はぅ……!」

 誰にも言っておらず、
 おそらく誰も知らないだろうと思っていた昔のことを
 急に言われ、アリシアは思わずうめき声をあげて、
 顔を真っ赤にしたのでした。

「だ・か・ら・せっかくなのでセンパイにはもう一度、
 輝かしく活躍してほしいと思って,私たちが一肌脱いだんですよ」

 その言葉に賛同するように、ほかのクラスの生徒たちも”うんうん”と、
 うなずき合っているのでした。

「え! で、でもわたくしが急に入ったら、ほかのクラスの方々にも
 迷惑がかかりますし、いきなりそんなことを言われても……」

「むふふ~w それも大丈夫ですよ。
 センパイがうちのクラスに来るって
 以前聞いたときにすでに確認済みですし、
 それに、今センパイも時間大丈夫って言ってましたもんね~。
 私、一度でいいからセンパイと一緒に
 学園祭を楽しんでみたいと思ったんですよ
 うちのクラスもちょっと繁盛しすぎて人手が足りない状態ですし、
 せっかくなので手伝ってくれないかな~とw」

「ふぅ……仕方がないですわね、せっかくですし、
 困った後輩もいるみたいなのですしわたくし、
 お手伝いをいたしますわね」

 アリシアは腹をくくって、何をすればよいか、
 真剣に聞き入ったのでした。

 ……………………………………………………………
 ………………………
 ……………
 
 アカデミー学園祭の目玉でもあるカプラ喫茶は今まで以上の
 大繁盛なのでした。
 ほかの生徒たちとは違い、ひときわ目立っているアリシアの姿に
 目を奪われ、多くの人たちが訪れたのでした。
 しぐさや動作、言葉使いなど、すべてに気品を感じ、
 多くの注目の的となっているのでした。

 ある老人たちは
「はぁ~、最近の若いモンにしちゃ元気があってええのぉ」
「そうじゃのぉ、わしの孫もあれくらい元気があればのぉ」

 ある男性客いわく
「なぁ、あれって良く街で見かけるカプラさんじゃね?」
「ちげーよ、あの人いつもメイド服着てるけどカプラさんじゃないぜ」
「そうなんか?
 結構カプラさんたちと仲良く歩いてるの見るんだけど……」
「カプラの人達とすげー仲いいんだよあの人。
 いつもディフォルテ-さんだけじゃなくて
 ほかのカプラさんと一緒の時も多いし……」
「……なんか、やけにくわしくねえか、お前?」

 あるカップルいわく
「なんか、あの人すげえな。本物のカプラみたいだな、
 すっごい美人だ……あでででぇぇええ」
「ちょっと、あの人に色目使わないでよ」
「わ、わかったから耳引っ張るなって。わかってるよ、
 おれはお前一筋だからよ」
「当然よ。それに、お姉さまは私のものなんだから……」
「……は?」

 多くの客が来たのでしたが、それでも一人ひとり丁寧に対応し
 一所懸命働いている姿を見て多くのお客はもちろん、
 クラスの生徒たちにも注目の的なのでした。

RO小説日記第10話


「ふぅ……ようやく落ち着いてきたのですわ」

 時間帯からも客足が落ち着いてきて、
 アリシアにもようやく落ち着いてきたのでした。

 周りにはアリシアの姿を見て頑張っている生徒たちがおり、
 それでいて楽しそうに働いてるのでした。

 本来は後輩の顔を見に来たはずなのでしたが、
 まさかこんなことになるとは思ってもいなかったのでした。
 しかし、少々疲れたもののアリシア自身も楽しかったため、
 まんざらではないのでした。
 しかし、少々時間もたってしまったため一言伝えて
 リニスのもとへ行こうと思ったのでしたが……

「……ふぅ、あの子ったら全く」

 アリシアの視線の先には元気で接客していたのでしたが、
 少し顔に影を落とした後輩の姿があったのでした。

「あれ? センパイどうしたんですか?」

「少し疲れてしまったので、休憩なのですわ」

 そういったアリシアの言葉に”なるほど”と、思ったのでした。
 かなりの時間をなれない接客業を行っていたため、
 少し疲れた表情なのでした。

「でしたら裏口で休んできていいですよ。
 センパイなら飲み物も自由に飲んでいいですから」

「そうね、了解ですわ。ほら、あなたも来なさい」

「へ?」

 そう言って、アリシアは手をつないで、
 2人で裏口へ入って行ったのでした。
 そして一番奥にある椅子に座り、飲み物を手渡したのでした。

「あの、センパイ? 私まだお仕事あるんですけど……」

「それは大丈夫ですわ。わたくしから休むようにと伝えてあるので、
 今頃代わりの子が働いてくれているはずですから」

 そう言ってアリシアは、
 姿勢を正して2人は向かいあった状態になったのでした。

「それで、わたくしに何か相談ごとでもあるのではいのですか?」

「…っ!」

 いきなりアリシアに言われた言葉に驚き、
 何故このような事を言い当てたのか
 疑問に思ったのでした。

「ふふ……、学生の時を思い出すわね。あなた、何か悩み事があるとすぐに
 顔に出るのですわよ。
 それに良くわたくしの方をちらちら見てたのですし、
 一発でわかったのですわよ」

 昔を懐かしむように、アリシアはのんびりと答えたのでした。
 その顔を見て、お互いに気を張っていた力が抜けて、
 思わず笑いがこみあげてきたのでした。

「えへへ……センパイにはなんでもお見通しなんですね」

「ふふ……そうですよ、なんていったって貴女のセンパイなのですから」

 そう言って、緊張感を和らげて大切な後輩のために
 相談を聞くことにしたのでした。

「私、自分の進路について悩んでいるんです」

「あら? 何かなりたいものでもあるのですか?」

 学生生活も残り少なくなってくれば進路についていろいろ
 悩むのである。アリシアはどのような進路なのか
 疑問に思っていたのでしたが、
 ひとまず話を聞こうと耳を傾けたのでした。

「はい、私実は、本物のカプラになりたいんです!」

「カプラって、あの株式会社カプラサービスなのですか?」

「はい、そこのカプラでの本社でぜひ働きたいんです」

 それを聞いてアリシアはなるほど……と、思い、何故悩んでいるのかも
 おおよその見当がついたのでした。

 株式会社カプラサービス。
 そこは各街やダンジョンの入り口付近にいて倉庫の貸し出しや
 カートのレンタルなどを承る冒険社には切って切れない大切な人たち。
 そこは礼儀や作法はもちろん、知識や体力その他もろもろ多くの
 技能が必要となり、なかなか就職条件が厳しい職場なのでした。
 それでも、多くの冒険者たちには必要であり、給与や福祉関係以外にも
 職員達の人気の高さや制服のかわいさから、
 女性には人気の職場なのでした。

「私もそんな職場で働きたいんです。
 でも、実際私なんかにほんとにできるかなって思うと、
 もっと確実に就職できる違うところにした方が
 いいのかなって思っちゃって……」

 カプラ職員となって働きたい、
 でも現実問題として自分に本当にあってるのか
 心配になって、どうしたらよいのかわからなくなってしまっている
 状態なのでした。

「なるほど、確かにカプラの職場は人気も高いですし
 就職するとなると大変かもしれないのですわね。でも……」

 アリシア自身も学生時代、こんな風に悩んだものだと思い、
 ゆっくりと語ったのでした。

「夢を追い続けることは、大切なのですわ。
 今できる事を考えるよりも、何をしたいか、何になりたいかを
 しっかりと明確にしてその夢に向かって我武者羅に突き進むことは
 今しかできないと思うのですわ」

 アリシア自身も学生時代は将来何になるかあれこれ悩んだものである。
 もともとアサシンギルド出身のため、
 SPみたいに影から要人の護衛任務や
 フラットのように賞金稼ぎのような道に進むことも考えたのですが、
 やはり、家族のために自分のできる事を考えた結果、
 教会の運営補助や、家事の仕事を率先して行う道を選んだのでした。

「自分の夢が職業になれるなら、これほど良いことはないのですわ。
 でも、どんな仕事でも楽しい事ばかりじゃないのですわよ。
 つらいこともあるのですし、現実自分の考えていることとちがうことも
 たくさんあると思いますわ」

 教会の仕事を始めたときはミサや聖具の手入れなども行うと
 思っていたのでしたが、実際に行うのは掃除のみ。
 ひどく退屈でつまらないと、最初は思っていたのでしたが……

「それでも、あきらめずに頑張って得たものなら
 最後に笑ってこの仕事を選んだことを誇りに思えるはずですわ。
 今大切なのは、成れる成れないではなくて、 
 絶対になってやる、という気持ちが大切なのですわ」

「絶対になってやるという気持ち……」

 それでも、そんな仕事でも自分が選んだ道。
 しっかりとその仕事を行い、悔いがないように毎日を過ごしているうちに
 周りからも認められ仕事の種類も増えていったのでした。
 決してあきらめずに継続した結果が今のアリシアの姿と
 なっているのでした。

「今一度聞きますわ、何故カプラになりたいと思ったのです?」

「私は……私は……」

 真剣な表情で自分の感情を吟味して確認し、
 何故カプラになりたかったのかを思い出したのでした。

「そうです、私は小さい頃は一人ぼっちでした。
 両親は共働きで家にいてもいつも一人ぼっちでした。
 そんな私の家の近くでお仕事していたカプラさんに
 すごく優しくしてくれたんです」

「うん」

「それにカプラさんの周りにはたくさんの冒険者がいて、
 カプラさんのまわりはいつもみんな笑顔でした。いつも大変そうなのに、
 いつも笑顔で……。雨の日も雪の日もみんなを笑顔にしてくれたんです」

「うん」

「もちろん、いつも私だけにかまってくれることはなかったですけど、
 私にはすごく優しくしてくれたんです。
 だから、そのときに私もカプラさんのように周りを
 笑顔にしてあげる人になりたいんだって思ったんです」

「うん」

「成れないかもしれない、私には実はあってないかもしれない、
 そんな不安ももちろんあるのですが、
 やっぱり私はカプラさんになりたいんです。
 それが……私の夢なんですから!!!」

 そう言いきって、握りこぶしを強く突き出したのでした。
 最初とは違い、自信に満ち溢れた表情でしっかりと夢を追い、
 成し遂げる決意を表したのでした。

 アリシアはその姿を見て、一安心したようなのでした。
 実際問題、何の解決にもなっていないのですが、
 気持ちの持ちよう……一番肝心な
 自分が成りたいという、気持ちがしっかりと定まったため
 カプラに成りたいという気持ちがしっかりと伝わってきたのでした。

「うん。その気持ちを忘れない限り、必ずカプラに成れるのですわ」

 アリシアは目の前にいる、この小柄でピンクの髪をした後輩が
 カプラとして一所懸命働いている姿を想像して
 楽しそうに笑ったのでした。

「ふふ……では、これからもカプラさんに成るために
 一所懸命がんばって努力するのですわよ、リリア」

「はいっ!」

 アリシアがにっこりとほほ笑み、カプラになることを決意した
 後輩の女の子、リリアは元気よく返事をしたのでした。

 あとがき
 学園祭が終わってしまったのです;;
 余った金コインがもったいないのです;;
 それはともかく^^;
 今度はアリシア編で書いたのでしたww
 ゲストキャラに携帯ゲーム”カプラクエスト”の主人公
 リリアを出してみたのです^^
 わざと名前を最後まで出さないで見たのですw
 なかなか意図して細工するのは難しいのですな~><
スポンサーサイト

この記事へコメントする















上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。