2017 / 09
≪ 2017 / 08 - - - - - 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 2017 / 10 ≫

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

「……こ、怖くない、怖くはないのだ…… 
 あちしに勝てないものなんてなにもないのだ」

 ガチガチに固まってしまっているリニスと、
 そのリニスに手をひかれているケーニッヒは
 今、お化け屋敷の前にいるのでした。

 暗い所やお化けが苦手なリニスがなぜここにいるかというには、
 理由があったのでした。

 ……………………………………
 ……………………………
 …………………

 さかのぼること、数時間前……
 アカデミーを卒業したリニスの姉たちと違って、
 まだアカデミーの学生であるリニスはクラスメイト達と一緒に
 クラスのお手伝いをしていたのでした。
 リニスのクラスは飲食店ブースでデザートを販売しており、
 特にケーキセットなどのお菓子が大人気なのでした。
 クラス一丸となり、学年で売上No.1を目指して張り切っており、
 今のところ売り上げも順調でお客様もたくさん入ってきて
 大繁盛なのでした。

「にゃーはっはっはっは・・・w なかなか好調な売り上げなのだ、
 このままどんどん捌いてアカデミーNo.1は
 あちし達のクラスとなるのだーーーっ!!
 にゃ~はっはっは……みんなもガンバローなのだ!!! 」

 そんなリニスのハイテンションな姿に魅かれるように、
 大勢のクラスメイト達も掛け声をあげて気合を入れ、
 否……かなり気合を入れすぎている感じで声をあげたのでした。

 実はここ数日、準備のための最後の追い上げで
 まともな睡眠をとっておらず、寝不足の状態が続いたのでしたが、
 お祭りが近付くにつれて減っていく体力とは反比例するように
 全員のテンションが鰻上りのように上がってきたのでした。

 さらに今日は、リニスの頑張りをみるため、
 家族全員がお祭りに来るためにリニスのいつも以上の
 テンションと化していたのでした。
 そんな状態なのでお客は多少引きつっていたのでしたが、
 しっかりと接客もこなし味もなかなかのものなので
 休む暇もなく、うれしい悲鳴が続いていたのでした。

 そして数十分後、リニスのクラスにケーニッヒが訪ねてきたのでした。
 その姿を見つけたリニスはケーニッヒに向かって、
 元気いっぱいに挨拶をして接客を始めたのでした。

「ケーニッヒ、いらっしゃいなのだ~~~」

 あまりの勢いのいい挨拶に多少びくっとしながらも、
 ケーニッヒは、”コクリ”と挨拶を返したのでした。

「ねぇ達やアリシアとは別行動なのか?
 もしかして迷子になっちゃったとかなのか? 」

「みんなと一緒に来た…… けど、わたしはこっちが気になったから、
 先にこっちに来てみた」

 リニスの問いにケーニッヒは頭をなでられながらも、
 首を”フルフル”を横に振って、リニスの後ろにある
 ケーキをじーっと、見つめていたのでした。

 その姿を見てリニスはさらに上機嫌になったのでした。
 今まで姉妹の中では一番の末っ子だったので、
 姉達に甘えることは多くあったのでした。
 が、そんな姉達を見て自分にも妹がいたらいいな……
 と、常々思っていたのでした。

 そんなときにあらわれた、自分より年下な妹分。
 最初は人見知りゆえに上手く接することができなかったのですが、
 いざ仲良くなると、まるで本物の妹ができたみたいで、
 甘やかしまくっているのでした。

「そーなのか―…… よし、
 ここはお姉さんがケーキセットをおごってあげるのだ」

 そう言ってリニスは、
 ケーニッヒをあいているテーブル席へと案内したのでした。

 そして数分後、
 持ってきたケーキと紅茶のセットに目を輝かせるケーニッヒ、
 リニスはその姿を見て大満足なのでした。

「当クラス自慢のケーキセットなのだ、
 紅茶も冷めないうちに召し上がれ~なのだ」

 その言葉を聞いてケーニッヒは
 フォークでケーキを一口”はむっ”と、食べたのでした。
 いつも何かと表情が硬いケーニッヒなのでしたが、
 やはり女の子ゆえにケーキと紅茶の魔力にはかなわず、
 だんだんと笑顔になっていくのでした。

「満足そうで何よりなのだ、ではごゆっくりなのだ~^^」

 ケーニッヒの満足そうな顔を見てからリニスはそう言って、
 給士の作業に戻るため裏口にと向かったのでした。
 
 裏口に向かったリニスは、なにやら中から騒がしい声が聞こえたので
 に中に入って確認をしようと、裏口の隅の一角に近づいたのでした。

「……でも」
「おと……どう…」
「…とにかく…すぐに…」

 裏口の中は、クラスメイト達が数人部屋の隅に集まって
 何やら小声で話し合っていたのでした。

「お~い…… どうしたのだ~? 」

「あっ、リニスちゃん」

 何人かがリニスが近付いてきたのに気付き、
 リニスを手招きしたのでした。
 それに気づいたリニスは何をやっているのか疑問に思いつつも
 近づいて行ったのでした。

「あのね、ちょっと困ったことがあってね……」

「何かあったのか? いったいどうしたのだ? 」

 近くにいた一人が気まずそうに話しかけてきたので、
 とりあえず詳しい話を聞こうと思いリニスは耳を傾けたのでした。

 詳しい話を聞くと……
 売り上げの集計作業のためにアカデミーコインを
 生徒会本部に持っていったのでしたが、
 途中でコインを入れていた袋が破けてしまい
 コインを周辺へばらまいてしまったのでした。

 ほとんどのコインは見失う前に拾うことができたのでしたが、
 改めて集計して確認してみたところ、
 何枚か不足していることが判明したのでした。
 再度現場へ戻って近くを探してみたのでしたが
 見当たらなく、
 おそらく近くのクラスの展示スペースのほうへ転がって行って
 しまったみたいなのでした。

 一度そのクラスへ入って探してみようと思ったのですが、
 実際、そこにあるかもどうかもわからないコインを探すために
 そのクラスの邪魔をするわけにもいかず、
 一度戻って相談しようとしていたところなのでした。

「うにゃ~…… なるほど、そういうことなのか~。
 それで何枚くらい足りてないのだ? 」

 リニスは率直な疑問として何枚おとしたのかが気になり尋ねたところ、
 30枚ほど不足しているとのことでした。

「なるほど……では、あちしが忍者らしくパパッと集めてくるのだ^^」

「え…… でも、リニスちゃん……」

 元気よく宣言したリニスとは対照的に何か気まずそうに答えた
 クラスメイトなのでしたが……

“ツンツン”
 と、リニスは腕をつついてくる感触に反応して後ろを振り向いたら、
 ちょうどケーキを食べ終わったケーニッヒが
 後ろにたたずんでいたのでした。

「うにゃ! ケーニッヒ、もうごちそうさまなのか? 」

 その問いにケーニッヒは”コクリ”とうなずき

「わたしも手伝う…… 」
 
 と、リニスに向かっていったのでした。

「にゃ? 気持はありがたいのだw
 でも、あちし一人でも大丈夫だと思うので任せるのだw」

「でも、せっかくケーキもごちそうになりましたし……」
 それに、わたしはリニスさんのお手伝いがしたいです」

「っ!! ありがとーなのだ^^
 なら、お姉ちゃんと一緒に探そうなのだ^^」

 そういったケーニッヒの言葉に、リニスは感激して、
 思わず抱きついてしまったのでした。

 そして……

「えっと、リニスちゃん、ここなんだけど…… 」

 クラスメイトの案内できた場所はお化け屋敷の真ん前なのでした。
 営業妨害を避けるため、あえてお客として入場し
 そのまま出口に向かってコインを集めるという作戦なのでしたが、
 それを見たリニスは、恐怖ゆえに固まってしまったのでした。

「えっと、リニスちゃん、
 良かったらほかの人に代わってもいいんだよ? 」

「リニスさん、どうしたのですか? 顔色が悪そうですが…… 」

 もともとリニスがお化けとか暗いところが苦手なことを知っている
 クラスメイトは純粋に心配しており、
 そのことを知らないケーニッヒは、いきなり顔色が悪くなったリニスを
 具合が悪いのかと、心配したのでした。

「だ、だだだだ大丈夫なのだ…… こここんなの、
 あちしに任せれば、あああっという間なのだ……」

 実際は本気で逃げ出してしまいたいリニスなのでしたが、
 みんなの前で宣言してしまった手前と、
 ケーニッヒという妹分の前でカッコ悪いところを見せたくない一心で
 虚勢を張ってしまったのでした。

「…リニスちゃん、無理しないで見つかった分だけでいいからね」

 リニスの心中を察してか、無理は言わないでクラスメイトの少女は
 その場を後にしたのでした。

「で、でゎあかでみぃこいんを、みみつけるのだ・・・;;」

 恐怖のため呂律が回らなくなってきたリニスなのでしたが、
 いざ、気合を入れて
 ケーニッヒと一緒にお化け屋敷の中に突入したのでした。

 中に入ると真っ暗で、周りはほとんど見えない状態なのでした。
 周りからは、うめき声らしきものや、
 人の叫び声などが聞こえたのでした。

「で、ではケーニッヒもあちしと一緒にさ、さがすのだ」

 その言葉を聞いてケーニッヒは”コクリ”とうなずき、
 
「なら、わたしはこっちの狭い方を探してきます。
 リニスさんは奥のあっちの方をお願いします」

 「…!? 」

 と、言って一人端のほうへ探しに行ったのでした。
 それを聞いたリニスは一瞬こわばり、
 何か言いたそうに口をパクパクしたのでしたが、
 怖いから一緒にいて、とも言えずにおっかなびっくり
 しながら奥の方へ向かったのでした。

「こ、怖くない、怖くないのだ。
 あちしがしっかりとコイン集めて責任をは、果たすのだ…… 」

 周りにあるお化けや死体らしきもの、恐怖を駆り立てる物音などを、
 なるべく意識の外に向けつつも
 リニスはコインを探すために移動をしたのでした。

 WPをくぐり奥の部屋に行くと開けた場所に出たのでした。
 前の部屋と比べると影になる部分が少なく、
 多少明るい雰囲気が出たため、リニスは一呼吸入れたのでした。

「こ、これなら、多少は怖くないのだ……
 ケーニッヒに任せるばかりじゃなくて、 
 あ、あちしもがんばって探すのだ…… 」

 コインが転がっていないかしゃがんで
 長椅子の下やその付近を見回したのでしたが……
RO小説日記第9話-1


“ニヤリ”

「っっ………!!!!」

 ちょうど死体役をしていた学生と目が合い、
 リニスの背筋に恐怖が走ったのでした。
 思わず回れ右をして、違うルートで移動しながら、
 なんとか手で口を押さえて叫ぶのを押さえられたのでしたが、
 恐怖で顔はひきつり、目は涙でうるんでいたのでした。

「怖くない怖くない怖くない怖くない怖くない怖くない…………」
 
 ひたすらそう言って、怖いのを紛らわそうとしてたのですが、
 なかなか恐怖心は離れず
 なんとか這いつくばって出口目指して進んだのでした。

「うにゃ~~;; もういやなのだ~;;
 怖いのだー;; 」

 泣き言を言いながらもなんとか明るい方に進んでいったのでしたが……
 
「っ…………!!!!!!!」

 そこには大勢のお化けに扮装した生徒が並んでいたのでした。
 それを見て硬直したリニス……、
 頭の中は恐怖心でいっぱいになったのでした。
RO小説日記第9話-2

「……みぎゃ~~~~~~~!!!
 お化けなのだ~~~~;;」

 思わずお化け役の生徒の上をジャンプして、
 全力で出口を目指して走って行ったのですが、
 視界ゼロの真っ暗やみの中で全力疾走しようとしたら
 足もとも見えないはずなので案の定、
 転んでしまったのでした。

「あぅ;;」

 石畳の床に転んだのに、リニスは特に痛いところがなかったため、
 不思議に思ったのでしたが、ちょうど転んだ先は、
 先ほど目があった死体役をしていた生徒なのでした。

「ぐふっ……お、おいおい、大丈夫か? 」

 その生徒は転んだリニスを純粋に心配したのですが、
 その格好は人を驚かすためのお化けの姿……。
 それを見たリニスは……

「う、う、うにゃーーーーー!!!」

 奇声を発しながら、外の明るい方に向かって
 再度全力でダッシュしたのでした。
 そのとき、立ち上がるために思いっきり
 死体役の生徒を両手で押してしまったのでしたが、
 そんな気遣いをする余裕は全くなく、
 駆け抜けていってしまったのでした。

「はぁ…はぁ…こほっ……」

 今まで以上の恐怖のため、うまく呼吸もできず
 しかも全力疾走したためリニスは落ち着けない状態なのでした。

「はい、お疲れさまでした」
 
 ちょうど出口を出たとき、横にいた係員のお兄さんに声をかけられ、
 リニスはゆっくり振り向いたのでした。

「お化け屋敷はどうでしたか? かなり怖かったでしょう……」

 まだ落ち着かず、しゃべる余裕もないリニスはそのお兄さんをじっと
 見つめていたのでした。
 そうしたらお兄さんの目線がリニスの顔からずれて、
 視線が下の方に行ったのでした。

「おや? お札をゲットしたのですね。おめでとうございます
 商品はアカデミーコイン30枚となります」

 係のお兄さんはそう言って、
 お札と交換にアカデミーコインを30枚持ってきたのでした。

「…?」

「あれ? 最初に説明があったと思ったのですが……
 このお化け屋敷、どこかに隠されているお札を見つけ出せば
 コイン30枚進呈されるのですよ? 」

 リニスは何のことやら、という顔で首をかしげていたのでした。
 最初に合った説明も本人がガチガチに緊張していたため
 話も全く聞いていないのでした。 
 このお札も、いつの間に持っていたのかわからない顔なのでしたが、
 おそらく最後に死体役の生徒が持っていたものを
 偶然握りしめたのでしょう……

「リニスさん、すごいです……。
 私は2枚しか見つからなかったのにそんなにいっぱい」

 ちょうどそのとき、後ろから追いついてきたケーニッヒが
 声をかけてきたのでした。
 リニスが持っている大量のコインを目のあたりにして、
 すごいすごいと感嘆の声をあげているのでした。

「うにゃ……? 」

 その状況をまるで理解できていないリニスの声が
 やけに周りに響いたのでした。


 あとがき:
 学園祭始まったのです^^
 他のキャラもでき次第アップする予定なのですが、
 相変わらず、超遅い執筆なので気長に待ってくださいなのです;;
スポンサーサイト

【】
SNSからお邪魔しましたi-265
RO小説初めてみました。すごーいヽ(´▽`)/
全部読んじゃいました(*´∀`*)
これからもチェックに参ります。

*ブログ足跡付いてるかもですけど、私のブログは休止中。。。ゴメンナサイ(‥*)
【】
こちらこそよろしくなのです(^o^)/
更新はノンビリなのですが
ちょくちょく覗いてあげてくださいですw
この記事へコメントする















上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。